パルスマグネット

ショートパルスマグネット

K棟に設置のコンデンサバンク(500 kJ, .2.5 mF, 20 kV)と組み合わせてパルス幅約5 msec秒の磁場を発生するパルスマグネット。主として、絶縁体試料の磁化測定を行うために使用する。

N11L Magnet

単パルスでは世界最高の85.8 Tを記録したパルスマグネット。ボーア径も15Φと広く、従来のショートパルスマグネットでは実現できなかった70 T以上での温度変化の測定が可能となった。

・常用最大磁場(最大磁場):75 T(85 T)
・パルス幅:5 msec
・繰り返し時間:25 min
・ボーア:15 φ
・線材:CuAg(2 mm × 3 mm)

ミッドパルスマグネット

C棟サブメガ実験室地下に設置されたコンデンサバンク(900 kJ, 18 mF, 10 kV)と組み合わせてパルス幅約35 msecの磁場を発生するパルスマグネット。主として電気伝導性のある試料の磁化や、磁気抵抗、磁歪、分極測定に使用。切り替えスイッチを使うことで、平行して複数サイトでの実験が可能。

17L MPRC Magnet

トータル17層からなるロングパルスマグネット。冷却効率を上げるため中間層に液体窒素が通るためのギャップが設けられている。さらに、マグネットの内層にマレージングを挿入し耐久性を高めている。

・常用最大磁場(最大磁場):55 T(70 T)
・パルス幅:36 msec
・繰り返し時間:23 min
・ボーア:18 φ
・線材:CuAg(2 mm × 3 mm)

ロングパルスマグネット

フライホイール付き直流発電機(210 MJ)と組み合わせて最大1秒程度のパルス幅を持つ磁場を発生するパルスマグネット。フライホイールの回転数を制御することにより、数100 msecの準定常磁場など多様な磁場波形を作り出すことが可能。現在、比熱測定や準定常磁場下での電気抵抗の温度変化の測定などに応用している。

・常用最大磁場:43 T
・パルス幅:最大1 sec
・繰り返し時間:最大4 hour
・ボーア:27 φ
・線材:Cu(4 mm × 6 mm)